2007年4月30日 (月)

「変」はどっちだ!

 この世の中にはまったくもって変わったイキモノがいるんだなと感心半分、苦笑い半分になった本と言えば『へんないきもの』。外見や習性の違う生き物達の紹介と言えば聞こえはいいんですが、実際は生き物の賛美はわずかで、大半はコケ降ろした紹介文がほとんどです。そのうえ、生き物にはまったく関係ないマンガチックな絵までつけられ、これじゃあんまりにも変な生き物が可哀相じゃないかと思えてきますが、よくよく考えてみれば本当に可哀相で変な生き物は文明を持ってしまった人間の方かも知れません。Hennaikimono



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2007年3月14日 (水)

心の不調に効く本

Mota

 斉藤茂太さんの『気持ちの整理』は、ちょっとダメかも・・・と立ち直れなさそうな時、心を正常化する方向に導いてくれる本で、ときどきお世話になっています。『もうイヤだ!』の方は、まだ心に余裕のある時には説得力のある本ですが、精神的に参ってしまっている時は『気持ちの整理』の方がよく効きます。身体と同じように心も風邪を引くので、かかったかな(・_・?)と思ったら悪化しないように、“本を読んで” “お風呂にゆっくり入って” “早寝する”のケアを心がけています。

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2005年10月 4日 (火)

本物の友人

中島 敦  『山月記』

 もう何年も前のことです。突然引っ越しが決まってしまったことがありました。引っ越し業者が来るまでの間、数日中に荷造りをしなければならず、途方にくれた私は片っ端から友人に手伝って欲しいと声をかけましたが平日ということもあり、ことごとく断られました。その中で一人だけ快く承諾してくれた女性の友人がいました。彼女は会社を休んで手伝いに来てくれました。そのお陰でなんとか引っ越しも無事に終わりました。それからしばらくして、半年後には会社を休むつもりだからという彼女の話を聞き訳を尋ると、実は妊娠していると知らされ驚いたのと同時に涙が溢れて止まりませんでした。妊娠4カ月と言えば危険な時期なのに、私の困っている姿が見ていられないという理由だけで引っ越しを手伝ったと言うのです。彼女を思いだすたびに『山月記』のエンサンとリチョウの友情が脳裏によぎります。彼らの友情もまた何の損得勘定もなく、見返りを求めることのない友情関係だからです。

[開運の本棚に置いてあります]

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2005年9月27日 (火)

燃焼系の人

檀 一雄  『ペンギン記』

 昭和の無頼派作家といえば、坂口安吾・太宰治・檀一雄の三名の名があげられますが、この中で最も動物好きな作家をあげるとすれば壇一雄です。どれ程までに動物好きかというと、ペンギンが欲しい、ペットとして飼いたいと熱望するあまり南極へペンギンを捕獲しに行く程なのです。壇が南極へ行く捕鯨船に乗り込んだのは、日本が終戦を迎えて6年しか経っていない昭和26年です。当時の捕鯨船は一度乗船したら一年間は船上での生活でした。けれど壇はペンギンを飼うためにはそれすらも厭わないのです。だから船員に捕まえてもらったペンギンを部屋の中に連れてきて、暑い部屋では可哀相だとドアを開け放つことも、壇にとっては寒さを我慢すればいいだけの問題でした。でもペンギンにとっては壇の欲望のために囚われの身となっていい迷惑だったことでしょう。それ以上に迷惑させられたのは彼の妻子です。南極からペンギンを連れ戻ったかと思えば数年も経たないうちに、今度は妻子を残して海外で放浪をしながら愛人との同棲生活。たぶん壇は今夢中になっている対象に自分のすべてのエネルギーを注ぎ入れて完全燃焼するタイプなのでしょう。それで燃焼している本人は満足だったかもしれませんが、振り回される周囲の人間の心情を考えるとやりきれなくなります。

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2005年9月11日 (日)

選挙権を獲得するために流された血

市川 房枝 『 市川房枝―私の履歴書ほか人間の記録 (88)』

 9月11日は衆議院議員総選挙ですが、政治に関心がないから投票しないという人も随分と多いことでしょう。けれど忘れてならないのは私たちが政治へ参加することが出来るのも先人から参政権を遺産として受け継いだからなのです。半世紀以上前に自由民権運動に加わった多くの人々が権利の獲得のため弾圧されたり投獄されたり殺害されたりしました。やがて一部の人々による武力蜂起事件がいくつも持ち上がり、この結果政治的に大きな影響をもたらすことになったのです。
 本書はを市川さんの生きてきた時代を遡って書かれたものです。男尊女卑の徹底する世の中で婦人参政権を獲得するとはどういうことなのか。今の私たちには想像も出来ない世界です。それと同時に市川さんが政治に費やした人生が胸に迫ってきて、何が何でも投票に行ってやると思えてくるのです。

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2005年9月 7日 (水)

地球にやさしいヨーグルト蒸しパン

『ぜ~んぶホットケーキミックスのおやつ Vol.2』 学 研

 ここ数年、ホットケーキミックスで作るお菓子の本が続々と発売されています。ホットケーキミックスで色々なお菓子を作るなんて以外に感じますが、これが意外とおいしいのです。冗談はさておき、お菓子づくりで面倒なのは材料の準備や下ごしらえなどですが、その点ホットケーキミックスの素はいきなり牛乳と卵を混ぜるだけ。後はフライパンへ、ではなく電子レンジへ、なのです。私も本書にある蒸しパンをよく作ります。パウンドケーキの型にクッキングペーパーを敷き、あらかじめイチゴジャムとヨーグルトを混ぜたホットケーキの種を流し入れて、電子レンジ3~4分で自家製イチゴヨーグルト蒸しパンが出来上がります。このお菓子のいい所は甘さや入れるものを全部自分で調整できることです。いちごジャムでなくともアンズジャムやバナナやカボチャ、サツマイモ、またはココアや紅茶の葉など応用範囲が広いのも魅力的です。面倒な後片付けも調理器具に※油を使っていないから水洗いだけで済みます。ホットケーキミックスを使ったお菓子づくりは簡単ヘルシーで、洗剤を使わないから地球にもやさしいのです。

※本書のレシピの中には油を使ったものもあります。

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2005年9月 2日 (金)

ウグイスになった夫

篠田 節子 『百年の恋』

 半年前にNHKドラマ「百年の恋」の再放送を見た翌日、さっそく本書を購入しました。原作では主人公真一が3低オタクとなっていて、ドラマを演じた俳優の筒井さんとは相当なイメージの隔たりがあったのですが、篠田さんの職人技のお陰で最初の数ページを読んだ時点で小説の世界に入りこんでいました。妻はカッコウだ、せっせと世話をしている自分はウグイスじゃないかと落ち込んでしまう真一の姿に同情しながらも爆笑し、そうそう完璧な人間なんていないのよと納得させられ、ウグイスと化した真一がラストまで「結婚とは何か」を考えて自分の答えを出す。この読後感がやみつきになり、立て続けに3回も読んでしまったのは、私自身がウグイス夫を欲しいからなのかもしれません。

[開運の本棚に置いてあります]

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2005年8月31日 (水)

異邦猫のパンチ

Hans Silvester  『Cats of the Greek Islands』 Rachael Hale    『101 Cataclysms: For The Love Of Cats』

 書名にもある通り2冊とも猫の写真集です。SilvesterさんもHaleさんもどちらも有名な動物写真家ですが、この二人に共通しているのは猫が好きという点です。好きだからこそ一番被写体に映える構図を知っているのでしょうし、ほんのわずかな一瞬も狙えるのでしょう。Silvesterさんが風景としての外猫を写すのに対し、Haleさんはスタジオでイラストカードふうというのも面白いですね。いつもならアマノジャク路線で色々と突っ込みたくなるのですが、突っ込む前に猛烈に可愛い猫パンチを受けて呆気なくノックアウトされてしまいました。Haleさんの写真集はAmazonのページで写真集の表紙をクリックして本の詳細ページに飛んでから「中身を見る」をクリックすると5枚の子猫写真を見ることが出来ますよ。

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2005年8月29日 (月)

カエラーへの第一歩

プリンツ21『カエルボン』  串井てつお『ちいさなピョン』 菅野 泰伸『蛙』  『カエル 育てて、しらべる日本の生きものずかん』 

 カエルに興味がない方でもこの本を読んだ途端にカエル好きになってしまうかもしれない、そんな驚くべき本が発売されました。その名も『カエルボン』です。カエルグッズ情報が充実しているうえに、ニフティブログのデザインテンプレートでお馴染みの三村ほのかさん(このブログデザインもそうです)のイラストが掲載されていますので三村ファンならば必見です。『カエルボン』を満喫した後には、カエルが成長していく冒険を描いた『ちいさなピョン』がいいでしょう。絵も美しくほのぼのとしてより一層カエルに愛着を感じます。いや絵本では物足りない、本物の生きたカエルの行動を知りたいと思われるのでしたら、瞳に映し出される世界をおさめた写真集『蛙』をお薦めします。いやいやそれらでも満足出来ないと言われる程のカエル好きには、『カエル 育てて、しらべる日本の生きものずかん』もうこれしか有りません。おたまじゃくしの育て方からカエルの飼育方法までが写真とイラスト付きで説明されています。ここまできたらもう誰もが認める真正カエラーですね。

『カエルボン』

kaerubon

*『ちいさなピョン』は在庫切れの本屋さんが多いので読みたい方は最寄りの図書館で探して見てください。

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2005年8月23日 (火)

地震から連想してしまう

小松 左京 『日本沈没』

 私が子どもの頃、1999年になったら地球は滅亡すると本気で信じていました。今では笑い話ですが、当時は地球最後の日に仲良しの友達と4人で集まるための連絡方法などを取り決めたほどでした。五島勉さんの『ノストラダムスの大予言』シリーズは1999年を境に店頭から姿を消してしまったようですが、今もなお文庫コーナーに存在しているのは小松左京さんの『日本沈没』です。数年前に実家へ帰った際、父の書棚にあった本書を偶然見つけ冷やかしで読むつもりのはずが気がつくと徹夜で読んでいました。なかでも強烈だったのは富士山が爆発する場面で思わず鳥肌がたったのを覚えています。最近こうも地震が度重なって続くとあり得ないはずの日本沈没が急に現実味を帯びてくるように感じるのは私だけでしょうか。映画の方もリメークされているようですが、日本が沈没するのはSFの世界の話だけであって欲しいと願っています。

[開運の本棚に置いてあります]

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